美術と釧路の社会

美術と釧路の社会

美術と釧路の社会

美術作品とそれを取り巻く社会との関係は複雑であり、一言で言い表すことはできません。作品を生み出す作家もある時代の一個人であり、作家が意識せずとも、時代の潮流や思想が作品に反映されることがあります。しかしすべての作品が時代の影響を受けた結果の産物ではなく、むしろすぐれた作品はその時代のものの見方さえも変えてしまうでしょう。

釧路における事例を考えるならば、当館所蔵作品である尾山幟《釧路炎上》は第二次世界大戦中における釧路の空襲という出来事が題材となっています。また、幣舞橋にある〈道東の四季〉の像は公共彫刻として、社会の中に溶け込んでいます。さらに当館では幣舞橋や釧路の港を題材とした作品を収蔵しておりますが、それらは描かれた時代の風景を探る際には史料的な価値を有するでしょうし、一方でそれらの作品が我々の釧路に対する印象を形作るとも言えます。

本展では当館のコレクションを中心に、美術と、とりわけ釧路の社会との接点を探っていきます。

開催情報

会期:2024年2月17日(土)~3月31日(日)
開館時間:10:00-17:00
休館日:毎週月曜日
会場:釧路市立美術館ギャラリーB

観覧料:一般140円 大学生以下無料
*身体障がい者手帳、療育手帳、精神障がい者保健福祉手帳の交付を受けた方及び付き添いの方は無料
*65歳以上の釧路市民は無料

主催:釧路市立美術館、(一財)釧路市民文化振興財団
共催:北海道新聞釧路支社
協賛:アートギャラリー協力会

主な出品作品

尾山幟《釧路炎上》

小竹義夫《魚揚場風景》

高畠達四郎《橋(釧路)》