歌う指先

2024年11月9日(土)-12月15日(日)

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釧路町出身の磯優子は、グラフィックデザイナーとして地元で活動する一方で、版画とコンピューター・グラフィックスの技術を掛け合わせた繊細な作品を生み出すイラストレーターとしても活躍しています。柔らかな曲線と色調の濃淡を特徴とする作品は、女性像を中心とした主題をもとに、半抽象から具象まで多様な顔を見せます。版を刷り重ねる上で立ち表れてくる微妙な色調と、デジタル上で付け加える効果を見極め、余分な線や絵具を削りとった画面は、シンプルかつのびやかな印象です。

本展でご紹介する《魔を射る》シリーズは、「魔」を射る女性が、半抽象的に描かれています。儚げな女性が、弓を射る様は、様々な「誘惑」にかこまれた現代の私たちが、それをはねのけながら、しなやかに生きる様を示唆しているようでもあります。その他、釧路新聞に2020年から2021年に掲載された「番茶の味」「所感雑感」の記事と挿絵や、「十二の星」など、神秘性をたたえた新作も展示。デザイナーとイラストレーターの顔を持つ作家の指先から生まれた多様な仕事をご紹介します。

開催概要

会期:令和6(2024)年11月9日(土)~12月15日(日)
開館時間:10:00-17:00
休館日:毎週月曜日
会場:釧路市立美術館ギャラリーB
観覧料:一般140円 大学生以下及び65歳以上の釧路市民は無料
※身体障がい者手帳、療育手帳、精神障がい者保健福祉手帳の交付を受けた方および付き添いの方は無料。

「君の流線」 制作:2018年(2021年再制作) 技法:グラフィック転写

磯 優子   ISO YUKO

1989年 釧路町生まれ、釧路市在住
2012年 札幌大谷短期大学部専攻科美術専攻デザインコース修了
2015年 個展「今日はただ踊るだけ」(ギャラリー大洋/札幌市)
2016年 「空なる水は待ち侘びて」(大丸藤井セントラルスカイホール/札幌市)
     個展「鮮やかな気配」(美容室KITOS/札幌市)
     個展「祈りの細胞」(CAFF ESQUISSE/札幌市)
2017年 個展「私という重なり」(北海道文化財団アートスペース/札幌市)
2018年 「3331 ART FAIR」メインギャラリーエリア(アーツ千代田 3331/東京都・外神田)
2022年 「道東アートファイル2022+道東新世代」出品(北海道立帯広美術館/帯広市)
2023年 個展「IN THE FOG 霧の中で」(タリーズギャラリー/釧路市立美術館主催) 

在館予定

毎週木曜日 13時〜14時
12月1日(日)11時〜13時
12月15日(日) 15時〜17時


主催:釧路市立美術館、(一財)釧路市民文化振興財団
共催:公益財団法人 釧新教育芸術振興基金、釧路新聞社
協賛:アートギャラリー協力会